国語力

雇われ教室長時代からこれまで、
小中学生に関してはすべての教科を一人で教えてきました。
その中で最も教えるのが難しいなと感じる教科は、
国語です。
こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、
学校の定期テストで点数を取りに行くだけならさほど難しくありません。
今後どこかで書きたいですが、
「読み方」と「解き方」を一通り身につければ点数はかなり向上します。
でもですね、
きちんと文章を読み、
そこに「思い」を馳せるとなると、これが難しい。
せっかく国語を勉強するわけですから、
点数を取る事だけでなく、
読み物を読み物として楽しむことも生徒たちに知ってほしいと思っています。
今までにいろいろと試行錯誤しましたが、
特に小学生に対して実施してみて良かったなと思ったのは、
「朗読」です。
文章を声に出して読む、あれですね。
とても興味深いのは「声に出して読む」こと自体に不慣れな小学生が多いことです。
スラスラと読めない文章を理解するのは難しいわけです。
練習していくにつれどんどん速く読めてくると、
それに伴い理解の幅が広がってくるのも面白かったですね。
実は、
ひとつだけ工夫をしています。
大した工夫ではありませんが、
朗読してもらいながら節々の段落で、
「なんで主人公はそんな行動をしたの?」
「え?今、何が起こったの?」
「これっていつの話?」
「君はどう思った?先生はねぇ、、、」
などの問答を入れていきます。
ただそれだけです。
しかしこれが、
小学生たちにとってはなかなか面白いみたいで、良かったなと思っています。
こんな質問をしていると、
いつか次の話では生徒が自分からそういうことを考え出します。
そうなったら後は心配ありません。
自ら考える姿勢を身につけたからです。
目に見える数字に表れないような生徒の力も大事にし続ける。
そんなことを考える日々です。