暗記と口頭テスト

昨日は暗記のコツ(とはいえ当たり前の内容でしたが)について触れたので、
どこの塾もあまり実施していない中村適塾の「口頭テスト」を紹介します。
勉強では多くの場面で「暗記」に出くわします。
というより、
勉強は暗記だと言っても過言ではないくらい覚えないといけないことが多くあります。
実際のところ、
中学生までの勉強ならすべてを暗記していたら解けない問題はほとんどないでしょう。
何でもかんでも丸暗記だとつまらないですし効率の悪いこともありますが、
暗記からは逃れられません。
高校生になるとその暗記量は膨大です。
きちんと中学生までの勉強で暗記力を鍛えておかないと、
高校生では通用しなくなります。
そんな暗記力、記憶力の強化に中村適塾は自信をもっていますが、
その確認方法の一つが「口頭テスト」です。
確認テストの一環として私は長年実践してきました。
紙の上に記述してもらう、
いわゆる一般的なペーパーテストではなく、
出題も解答もオール口頭問答で行うテストです。
もっとも大きな効果を発揮するのは英語や国語です。
英単語の発音や英文、ことわざや慣用句の暗唱を行います。
漢字もそうですが、
正確に読めない(発音できない)ものは覚えにくいです。
また、「声」(口)を使った勉強は大昔の時代からよく実践されていましたが、
今ではあまり重視されず、
生徒たちも「声」として口を使い、
「音」を耳で聞くという五感を上手く使った勉強をしていないことが多いです。
ペーパーテストのことを考えると、
最終的には書けなければいけないことが多いですが、
口頭テストは紙とペンに頼らないので、
すべて自分の「頭の中」に文字を書くことになります。
よって、何度も紙に書き殴るという暗記よりも明確に記憶に刻まれることが多く、
より強固な記憶として定着します。
弱点は時間が掛かることと、
一人では実行が難しいところですね。
しかし、
生徒にとっても多くの気付きがある口頭テストは好評なことが多いです。
様々な工夫を凝らせば、
決して暗記は苦なものではありません。