思考力とは?

大学受験の共通テストもそうですが、その影響を受けて公立高校入試も「思考力」を問うような内容にシフトチェンジする、、、と言われて早くも4年が経ちました。
今年の問題を見ていただくとわかりますが、どちらかというと高得点のためには「知識力」を必要としているように思えます。
たしかに、図表の読み取りや長い長い問題文をしっかり読みこなすことは必要とされますので、そこが思考力の要と言われれば納得しますが、それでも結局は知識重視に傾いてきているのではと思います。
例えば、
社会は公民に考える問題がありますが歴史と地理は細かい知識を持っている人が完全に有利です。
理科も一見すると考える系の問題ですが、本質的知識が備わっていれば正解を導けます。
国語は簡単になった感がありますが、思考力を問うならば、なぜここまで解きやすくしたのか謎です。
英語に関しても重要表現についての知識があればほとんど読解しなくても解けます。
(※以前のブログにも書きましたが今年が簡単だったとは思っていません。どちかというとやや難しい、もしくは難易度的には昨年とそれほど変わっていないと考えています。この要因は思考力ではなくより重厚な知識を問われたからではないかと推測しています。)
私は共通テストの開始時も、その影響を高校入試が受けると言われ出したときも、生徒や保護者の方に常々言っていました。
「結局は重厚な知識を持っている人が勝つ」
知識偏重と言われてもまったく構いません。
知識がなければ深い思考には至らないからです。
私たちは今一度、考えるとは何かを考える機会に立っているかもしれません。