観察力③
指導者に観察力が必須なのは昔からの教えにもあります。
「教師は五者であれ」はご存知でしょうか?
「教師五者論」と呼ばれているようですが、私は学生講師のときの研修で教えられました。
五者とは、「学者」「医者」「役者」「易者」「芸者」のことです。
教師はそのときどきの場面により、上記のような働きをしなければならないとの教えのようで、マルチな能力を要求される立場です。
それぞれの働きは何となくわかるかと思いますので、説明は省きますが、興味のある方は検索してみてください。
まあ、これらのマルチな働きをするのは実際のところかなり難しいのですが、これらの働きをするための「最初の一歩」が観察だと私は考えています。
結局、生徒をよく見ることがすべてのスタートラインであり、観察から多くのことに気づけるようになります。
例えば「医者」がわかりやすいですが、生徒のその日の様子をよーく観察すれば、体調が悪そうだとか、いつもよりなんだか元気がないとかいうことに気付けます。
あるいは、クラス全体の雰囲気がゆるみすぎていると察知できれば、易者のように今後の流れを案じ、ここぞという瞬間に役者や芸者になりて個々や全体の気持ちを引き締めに取り組めます。
ただ、これはその日だけ観察していても気付けないものです。
普段からみんなの様子をずーっと観察しているからこそ気付ける業です。
これらのことは直接生徒たちの学力に関係しないように思われるかもしれませんが、指導には信頼関係も必要であり、また小さなタイミングやきっかけによってもその効果は違ってきます。
これが、多くの指導者が後に「あのときこうしていれば、、、」のような言葉で表します。
そういった失策は観察不足とそこからの初動の遅さによることがほとんどです。
私もまた、まだまだ観察力を磨かなければいけないと戒める日々です。
